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薬機法とは?アフィリエイトをするなら知っておこう!(旧:薬事法)

ブログで収益化を目指すなら、知っておきたいのが「薬機法(旧:薬事法)」「景表法」といった表現面のルール。この記事では、その中の「薬機法」について説明します。

この記事はこんな人におすすめです!

・初心者ブロガーさん
・初心者アフィリエイターさん
・その他、HPやLPで商品を販売している方 など

薬機法とは?

薬機法とは下記のための法律です。

・「医薬品・医薬部外品・化粧品・医療機器」の「品質・有効性・安全性」を確保するために必要な規制をする

・医療品や医療機器の研究開発の促進のために必要な措置講じて保健衛生の向上を図る

薬機法では製造から販売まで細かい決まりがあります。特にその中でもブロガーさんや、アフィリエイターさんが意識しなくてはならないのは「広告規制」です。次の章では具体的にどのようなことを意識べきなのかを記載いたします。ぜひ、参考にしてください。

ちなみに

薬機法とは「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」の略です。医薬品医療機器等法とも略されます。

もともと1943年に「薬事衛生の適正を期し国民体力の向上を図る」ことを目的とした法律・・・略して「薬事法」が制定されており、その薬事法が時代と共に構築、改正されてきました。そして、その薬事法などの一部が改正され、2014年11月25日より施行されたのが薬機法です。

薬機法と呼んでいる方もいらっしゃれば、今も薬事法と呼んでいる方もらっしゃいます。

薬機法では効果効能をうたえない?

薬機法(旧:薬事法)では「医薬品以外」は商品を宣伝するさいに「効果効能」をうたうことができません。そして、これは企業内の担当者だけでなく、ブログやLPなどで商品を紹介して収益を得ようとしている(得ている)誰もが対象です。

理由をお伝えすると、例えば医薬品以外の次の商品・・・

・健康食品(サプリなど)
・化粧品(薬用化粧水など)
・雑貨や機器(美顔器など)
・未承認医薬品

これらの商品で効果効能を謳ってしまうと、「医薬品を販売している!」とみなされてしまうのです。

そのため「無免許での医薬品販売している」「未承認の医薬品広告を禁止する薬機法第68条の違反」ということで、罰則の対象となってしまいます。「医薬品以外」はブログやLPなどで「効果効能」をうたえないということを覚えておきましょう。

また、下記は薬機法の広告規制についての引用を記載となります。もし興味があればご覧ください(文字数が多いので小さめの文字で記載させてください!)

薬機法 広告規制

(誇大広告等)
第六十六条 何人も、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品の名称、製造方法、効能、効果又は性能に関して、明示的であると暗示的であるとを問わず、虚偽又は誇大な記事を広告し、記述し、又は流布してはならない。
2 医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品の効能、効果又は性能について、医師その他の者がこれを保証したものと誤解されるおそれがある記事を広告し、記述し、又は流布することは、前項に該当するものとする。
3 何人も、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品に関して堕胎を暗示し、又はわいせつにわたる文書又は図画を用いてはならない。

(特定疾病用の医薬品及び再生医療等製品の広告の制限)
第六十七条 政令で定めるがんその他の特殊疾病に使用されることが目的とされている医薬品又は再生医療等製品であつて、医師又は歯科医師の指導の下に使用されるのでなければ危害を生ずるおそれが特に大きいものについては、厚生労働省令で、医薬品又は再生医療等製品を指定し、その医薬品又は再生医療等製品に関する広告につき、医薬関係者以外の一般人を対象とする広告方法を制限する等、当該医薬品又は再生医療等製品の適正な使用の確保のために必要な措置を定めることができる。

2.厚生労働大臣は、前項に規定する特殊疾病を定める政令について、その制定又は改廃に関する閣議を求めるには、あらかじめ、薬事・食品衛生審議会の意見を聴かなければならない。ただし、薬事・食品衛生審議会が軽微な事項と認めるものについては、この限りでない。

(承認前の医薬品、医療機器及び再生医療等製品の広告の禁止)
第六十八条 何人も、第十四条第一項、第二十三条の二の五第一項若しくは第二十三条の二の二十三第一項に規定する医薬品若しくは医療機器又は再生医療等製品であつて、まだ第十四条第一項、第十九条の二第一項、第二十三条の二の五第一項、第二十三の二の十七第一項、第二十三条の二十五第一項若しくは第二十三条の三十七第一項の承認又は第二十三条の二の二十三第一項の認証を受けていないものについて、その名称、製造方法、効能、効果又は性能に関する広告をしてはならない。

引用元:厚生労働省「医薬品等の広告規制について」

薬機法でNGになる表現例

例えばどんな風に書くとダメなのが、NG例をここでは記載してみます。

<健康食品:NG例>
■このサプリを飲めば痩せる!
■今人気の○○ドリンクでメタボを撃退

<化粧品:NG例>
■美容液の○○を使ったらシミが消える
■アンチエイジングにはコレ!

<その他:NG例>
■このシャツを着れば痩せる!
■この美顔器を使えばほうれい線がなくなった

上記のように「これで、こうなる」という表現は効果効能にあたる可能性が高いので注意が必要です。

メタボやアンチエイジングはNG?

メタボやアンチエイジングというワードを用いて、商品を広告する・・・つまり宣伝することは基本的にはNGとされています。

理由としては、メタボ(メタボリックシンドローム)は内臓脂肪型肥満に高血糖・高血圧・脂質異常症のうち2つ以上の症状が一度に出ている状態。アンチエイジングは積極的予防医学の一種で、老化を防ぐために行う行為の総称です。

そのため、ワード自体が持つ意味合いから、商品紹介で用いると医薬品的効能効果を暗示すると捉えられてしまうのです。「ちょっとぐらい良いだろう」と思いたくなる人もいるかもしれませんが、今や企業担当者であれば当たり前のように認識している内容なのです・・・自分自身、そして広告主である企業のためにも気を付けるのが一番だと言えそうです。

個人の感想なら効果効能を書ける?

効果効能を個人の感想として記載するのも基本的にNGなので注意が必要です「※個人の感想です」といった、いわゆる打ち消し表現を記載していれば、大丈夫だと思っている方が多数いらっしゃるのですが、昨今そうではなくなってきています。

健康食品について消費者庁の「健康食品Q&A」にも下記のように「打ち消す文章を一緒に記載すれば、規制を逃れられるのは誤解」だと明記されています。行政がこのように記載しているということは、健康食品以外の化粧品などの宣伝でも同様の判断をされる可能性が高いということです。

「個人の感想です。」、「効果を保証するものではありません。」といった効果の保証を打ち消す文 章を一緒に記載すれば、規制を逃れられると誤解している事業者が、根拠なく広告を行って いる場合があるので注意が必要です。

引用元:消費者庁 健康食品Q&A

実際にお仕事で健康食品や化粧品を販売している企業と接してきましたが、多くの企業がHPやLP内の個人の感想でも効果効能の記載を避ける傾向にありました。消費者想いな企業や、法律や法令を意識する企業ほど、こういったルールは守るようにしています。

表現面のルールを守ってブログなどを運営することは、自分自身や広告主である企業を守ることに繋がると覚えておくのがおすすめです。

薬機法を守らなったときの罰則

もし薬機法(旧:薬事法)を守らなかった場合、「2年以下の懲役もしくは200万円以下の罰金」「もしくはこの両方」の対象となります。しかし、あくまでこれは現時点での罰則ということを覚えておきましょう。

厚生労働省は課徴金の導入が適当だと考えており、令和3年8月1日に「違反広告に係る措置命令等」「課徴金納付命令」が施行されることになっています。ブログやLPなどで商品を紹介して収益を得ようとしている(得ている)方は、今のうちから記載内容を見直しいくのが好ましそうです。

※上記施行についての情報は2020年4月時点のものであり、実際の時期や内容については変更になる可能性があります。

薬事法についてのまとめ

薬事法(旧:薬機法)は「医薬品・医薬部外品・化粧品・医療機器」における「品質・有効性・安全性」の確保や、医療品・医療機器の研究開発の促進における保健衛生向上のための法律です。

医薬品以外の商品の宣伝では「これをつかうと、こうなる」といった「効果効能」をうたうことができません。もし違反していた場合、「2年以下の懲役もしくは200万円以下の罰金」「もしくはその両方」の対象となってしまいます。

広告主企業や消費者、そして自分のためにも、ルールを守った表記をするのがおすすめです。この記事は以上となります。ここまでお読みいただき、ありがとうございました。